このブログでは Harry Potter を英語で読んでみたいという方々へ向け、様々なアドバイスや読み進める際のポイントを解説しています。
今回は、ハリーポッターシリーズの中で登場する「魔法をかける、呪文をかける🧙」という意味の単語についてまとめて紹介します!
魔法界特有の表現は色々ありますが、その中でも一番良く出てくる表現が spell, charm curse などの「魔法をかける」と言う意味の単語たちです。
皆さんはこれらの単語の違いを理解できているでしょうか。魔法関係の単語について細かいニュアンスの違いを理解できれば、より深く物語に没入することができます!
今回は次の単語とその使い方を紹介していきます。
- spell
- bewitch
- charm
- curse
- enchantment
- hex
- incantation
- jinx

さっそく見ていきましょう!
Spell(呪文)
spellは最も一般的な「魔法・呪文」全般を指す単語。
- 「spell」は魔法の言葉を唱えることで発動する、広義の魔法全般を指します。攻撃的な呪文、防御的な呪文、便利な呪文など、すべてが「spell」に含まれます。
つまり、charm, curse, enchantment も spell の一種だと言えます。 - “The Standard Book of Spells“(標準呪文学)は特定の授業で使われる教科書ではなく、ホグワーツの各学年で必要な呪文が網羅されている重要な本です。
‘Are you sure that’s a real spell?’ said the girl.
Rowling, J.K.. Harry Potter and the Philosopher’s Stone (English Edition) (p.112). Pottermore Publishing. Kindle 版.
↑これは、ロンがホグワーツ特急で魔法を披露した時、ハーマイオニーが反応したセリフです。
「それ本当に魔法?」と辛らつなことを言っています🤭
🔹 ニュアンス
👉 魔法の総称であり、強さや性質を特定しない汎用的な言葉です。

spell は名詞として使われることがほとんどだよ
☆動詞として「spell」が使われている場合は、「つづる、表記する」という意味が多いので注意が必要です!
Bewitch(魅了する・魔法をかける)
人や物に対して、影響を与える魔法をかけること。
- 「bewitch」は「魅了する」や「意識を操る」というニュアンスを持ちます。
- 名詞としては使われず、呪文の名前としては使われません。
- 主に動詞として「誰かを魔法で惑わせる・操る」時に使われます。
They were some of the first to come back to our side after You-Know-Who disappeared. Said they’d been bewitched.
Rowling, J.K.. Harry Potter and the Philosopher’s Stone (English Edition) (p.117). Pottermore Publishing. Kindle 版.
You-Know-Who(例のあの人)がいなくなった後、ルシウス・マルフォイたちはヴォルデモートに操られていた(bewitched)と言って日常生活に戻ってきました。↑上記はそれを踏まえてのロンのセリフです。
🔹 ニュアンス
👉 「魅了」や「操る」系の魔法に特化し、意識や認識に影響を与える魔法です。
Charm(チャーム:魅了系の呪文)
物や人の状態を変化させる、比較的穏やかな魔法。
- 「charm」は、基本的に攻撃的ではなく、便利な効果や好ましい変化をもたらす魔法を指します。
- 代表例:
“Wingardium Leviosa“(浮遊術)
“Lumos(光よ)” (杖灯りの呪文) - “Disarming Charm(武装解除の呪文) = Expelliarmus“のように、戦闘向きだけど害が少ない呪文も含まれます。
- ホグワーツでは”Charms(呪文学)“というクラスで、Professor Flitwick(フリットウィック先生)から教わることになります。
🔹 ニュアンス
👉 「ポジティブ」または「便利」な効果を持つ魔法です。 直接的な攻撃ではなく、変化を起こす系の呪文の総称です。
Curse(呪い・のろい)
強力で悪意のある呪文。危険で、害を及ぼす魔法。
- 「curse」は相手を傷つけたり、長期的な害を与えたりする呪文です。
- 代表的なものに「Unforgivable Curses(許されざる呪文)」が挙げられます。
Killing Curse (Avada Kedavra):死の呪い
Cruciatus Curse (Crucio) :磔の呪い
Imperius Curse (Imperio):服従の呪文 - 呪い(Curse)は強力で悪質な魔法が多いです。
- ちなみに舞台「ハリー・ポッターと呪いの子」は英語だと「Harry Potter and the Cursed Child」です。呪われた子という意味なのでかなり不吉なタイトルです・・・😰
🔹 ニュアンス
👉 強力で悪意があり、深刻な害をもたらす魔法です。 呪われると大変なことになります。

Enchantment(エンチャントメント:魔法の付与)
物や人に長期的な魔法の効果を付与するもの。
- 「enchantment」は、持続的な魔法の効果を持つ呪文や魔法の特性を指します。
- 「ホグワーツ城を見えなくする魔法」や、「魔法の鏡」など、長期間持続する魔法が該当します。
- 一般的に「危険ではない魔法」に分類されますが、悪意あるものも存在します。
- 「賢者の石」を守るために、いろんな先生がかけた魔法も「Enchantment」として表現されています。
🔹 ニュアンス
👉 「持続的な魔法」や「魔法の特性」を表します。 物や場所、人に魔法の力を長く与えるものを表現しています。
Hex(ヘックス:弱めの呪い)
攻撃的な魔法だが、「curse」よりは軽度。いたずらや嫌がらせ向き。
- 「hex」は「curse」と同様に悪意のある魔法ですが、致命的なものではありません。
- “Bat-Bogey Hex”(コウモリ鼻くそ呪い)など、相手を不快な状態にさせるものが多いです。
- 決闘で使われることもありますが、死や拷問レベルではなく、「強めの嫌がらせ」のような効果を持つことが多いです。
🔹 ニュアンス
👉 軽めの呪いであり、攻撃的ですが命に関わるほどではありません。

ちなみに1巻「賢者の石」にはこの単語は登場しないよ😅
Incantation(呪文の詠唱・呪文そのもの)
魔法を発動させるために唱える言葉のこと。
- 「incantation」は、「呪文の内容そのもの」や「呪文を唱えること」を指します。
- 例えば、「Wingardium Leviosa」という言葉自体が「incantation(呪文の詠唱)」です。
- つまり、「spell」は魔法の行為を指し、「incantation」はその魔法を発動させるための言葉を指します。
🔹 ニュアンス
👉 「呪文を発動させる言葉そのもの」であり、詠唱なしの魔法(無言呪文)では不要です。

この単語も1巻「賢者の石」には登場しないよ😅
Jinx(ジンクス:軽い悪戯呪い)
hexよりもさらに弱く、悪戯的な魔法。
- 「jinx」は、hexと同じように軽い呪いを表します。
- また、「jinx」には「縁起の悪いもの」という意味もあり、「運を悪くする呪い」のようなニュアンスもあります。
‘He’s doing something – jinxing the broom,’ said Hermione.
Rowling, J.K.. Harry Potter and the Philosopher’s Stone (English Edition) (p.204). Pottermore Publishing. Kindle 版.
↑このシーンでは、「スネイプ先生がハリーの箒に呪いをかけてる!」とハーマイオニーが語っています。Jinxにはこのように「相手の状態を悪くする」というニュアンスが含まれています。
🔹 ニュアンス
👉 軽めの呪いで、状態を悪くさせるものが多いです。
まとめ(ニュアンスの違い)
それでは、今回紹介した内容をまとめましょう!🧙
用語 | ニュアンス |
---|---|
Spell | 一般的な魔法の総称 |
Bewitch | 人や物を魔法で操る・魅了する |
Charm | 優しく、便利な効果を持つ魔法 |
Curse | 強力で、害を及ぼす『呪い』 |
Enchantment | 物などに長期間持続する魔法 |
Hex | 軽度の呪い、嫌がらせ向け |
Incantation | 呪文を唱える「言葉そのもの」 |
Jinx | 「運を悪くする」軽度の呪い |
この違いを覚えておくと魔法界の話にもついていきやすいのではないでしょうか😊

それでは、また次の記事で!
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今回紹介したような魔法界の言葉も詳しく解説されています🧙
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