この記事ではハリーポッターに出てくる登場人物の名前の由来について解説していきます。
ハリーポッターの作者、J. K. ローリングさんは言葉遊びが大好きな方で、登場人物の名前にもいろいろな意味や遊びを含んでいます。
今回は1巻の最初から登場する超重要人物たちの名前について調べてみましょう。
- Professor Albus Dumbledore (アルバス・ダンブルドア)
- Lord Voldemort (ヴォルデモート卿)
- Harry Potter (ハリー・ポッター)
漫画のキャラクターみたいに名前だけでどんな人かイメージできるようになってるよ
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ハリーポッターの登場人物名の由来解説
Professor Albus Dumbledore (アルバス・ダンブルドア)
This man’s name was Albus Dumbledore.
Rowling, J.K.. Harry Potter and the Philosopher’s Stone (English Edition) (p.9). Pottermore Publishing. Kindle 版.
Harry Potter のシリーズの中で、一番最初に名前付きで出てくる魔法使い、 Albus Dumbledore (アルバス・ダンブルドア)です。ハリポタシリーズを読んだことがあって、ダンブルドアを知らない人はいないでしょう。
発音は↓のように表現され、カタカナで書くとアルバス・ダンブルドーに近いです。
ˈælbʌs ˈdʌmbʌˌldɔ:r
Albus Dumblere
名前の Albus はラテン語で「白い」という意味を持っています。
現実の世界で名前として使われることは少ないようです。
(ハリポタの影響で Albus という名前を付けた人はいるかもしれませんが…)
ダンブルドアの白いひげや、知恵や善良さの象徴として白を意味する名前にしたのかもしれません。
苗字である Dumbledore は、古い英語(イギリスのデヴォン地方の言葉)で「マルハナバチ」というミツバチの一種の名前です。
Dumbledore は魔法世界の中の架空の苗字です。
作者の J. K. Rowling が「音楽好きで鼻歌を歌いながら歩き回っているイメージで名付けた」とインタビューの中で語っています。
白いミツバチと聞くとダンブルドアのお茶目な雰囲気をより感じるのではないでしょうか。
Lord Voldemort (ヴォルデモート卿)
`All this “You-Know-Who” nonsense – for eleven years I have been trying to persuade people to call him by his proper name: Voldemort.’
Rowling, J.K.. Harry Potter and the Philosopher’s Stone (English Edition) (p.11). Pottermore Publishing. Kindle 版.
Lord Voldemort (ヴォルデモート卿)はハリポタシリーズの最初から最後まで、倒すべき敵として存在する凶悪な魔法使いです。
名前にも禍々しい意味がいろいろと込められています。
Voldemort はフランス語の “vol de mort” から名づけられており、直訳すると「死の飛行、死の窃盗」という意味になります。
当然ですがこんな苗字の人は現実にはいません。
mort が特に嫌な意味を持っていて、「死」を意味する接頭語として不吉な言葉に入っています。
- mortality: 死亡率、死ぬこと、人間の運命としての死
- mortal: 死すべき運命の、致命的な、人間
- immortal: 不死の、不滅の
- mortuary: 死体安置所、葬儀場
- mortician: 葬儀屋
- mortify: 恥をかかせる、屈辱を与える、禁欲的な生活をする
とある人物とのアナグラムについては2巻で解説するよ
自称 Lord
Voldemort は “Lord Voldemort” や “Dark Lord” とも呼ばれています。
特に Voldemort の部下である Death Eater たちは敬意をこめて “Dark Lord” や “My Lord” と呼んでいることが多いですね。
Lord はイギリスにおいて男爵、伯爵などの爵位を持つ貴族に対して使われます。他にも、土地や領地を持っている領主、キリスト教などの宗教的な文脈だと神(主)を指しても使われる言葉です。
一般的に “Lord” は尊敬や威厳を持った人物、または神聖な存在に対して使われることが多いですね。
そんな言葉を自分の名前に付けて、部下に呼ばせている Voldemort って・・・🤔
権力欲や虚栄心の塊のような人物像が、この自称 Lord からも分かるかもしれません。
You-Know-Who
“You-Know-Who” は、ヴォルデモート卿(Lord Voldemort)を指す言葉です。日本語版では「例のあの人」と訳されていますね。(ハリー・ポッターと賢者の石J.K.ローリング (著), 松岡 佑子 (翻訳))
ヴォルデモートの名前を恐れて直接言うのを避けるために使われることが多いです。
1巻の中で、杖職人の Ollivander (オリバンダー) は “He Who Must Not Be Named” とも表現しています。人物だけでなく名前まで恐れられていることが良くわかります。
After all, He Who Must Not Be Named did great things – terrible, yes, but great.
Rowling, J.K.. Harry Potter and the Philosopher’s Stone (English Edition) (p.92). Pottermore Publishing. Kindle 版.
Harry Potter (ハリー・ポッター)
最期に本作の主人公の名前について確認してみましょう。
‘To Harry Potter – the boy who lived!’
Rowling, J.K.. Harry Potter and the Philosopher’s Stone (English Edition) (p.18). Pottermore Publishing. Kindle 版.
Harry Potter という名前には特別な意味はなく、Harry も Potterも 一般的ないたって普通な名前です。Harry Potter という名前の人が現実に存在していてもおかしくありません。
日本語で言うと「鈴木一郎」くらいの感覚でしょうか😊
本を読む少年少女たちが感情移入しやすいように、特別感のない普通の男の子の名前を主人公に付けたのかもしれません……。
ちなみにですが、”Harry“は「Henry(ヘンリー)」の短縮形で、古い英語では「家庭の統治者」や「戦士」という意味があるそうです。イギリスのヘンリー王子も英語圏では通常 “Prince Harry” と呼ばれているようです。
“Potter“は英語で「陶芸家」や「陶器職人」という意味を持つ姓です。これは職業に由来する姓で、中世の頃から使われていたようです。本編には全然関係ありませんが……😑
まとめ
今回ご紹介した Harry Potter に出てくる名前の由来まとめです!
- Albus Dumbledore:
Albus はラテン語で「白」、Dumbledore は「マルハナバチ」 - Lord Voldemort:
“vol de mort” はフランス語で「死の飛行」 - Harry Potter:
いたって普通な一般名
ちょっとした雑学としてお友達にも紹介してみてください。
今後もハリポタ関係の小ネタを紹介していくのでお楽しみに!
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