Harry Potter 第1巻の読み方

Harry Potter and the Philosopher's Stone 表紙 Harry Potter 読解

このページでは、記念すべき Harry Potter の第1巻 “Harry Potter and the Philosopher’s Stone” (邦題:ハリー・ポッターと賢者の石)の特徴と、読む際の注意点についてまとめました。
このページを読めば、「英語で読もうとしたけど三日坊主で挫折してしまった・・・」なんてことがなくなるはずです!

全てはここから始まった
“Harry Potter and the Philosopher’s Stone”
最近の本は表紙の絵が違うよ

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Harry Potter の文章の特徴

ここではHarry Potter 全巻に共通する文章の特徴を紹介します。

① すべて過去形!

Harry Potter の地の文(セリフ以外の文章)はすべて三人称視点の過去形で書かれています。
一例で Chapter One の文章を引用してみましょう。

Mr Dursley always sat with his back to the window in his office on the ninth floor. If he hadn’t, he might have found it harder to concentrate on drills that morning.

Rowling, J.K.. Harry Potter and the Philosopher’s Stone (English Edition) (pp.3-4). Pottermore Publishing. Kindle 版.

上の文章は、Mr. Dursley(バーノン・ダーズリーおじさん)の様子を描いた文章ですが、
sit ⇒ sat
haven’t ⇒ hadn’t
may ⇒ might
のように、すべて過去形で書かれています。
sit のように不規則変化をする動詞も多いので、読みながら単語を思い出していきましょう。

なお、当然ですがセリフの中では現在形も登場します。
下の文章は、シャーベットレモンが好きというダンブルドア先生のセリフなので、現在形で書かれています。

‘A sherbet lemon. They’re a kind of Muggle sweet I’m rather fond of.’

Rowling, J.K.. Harry Potter and the Philosopher’s Stone (English Edition) (p.11). Pottermore Publishing. Kindle 版.

イギリス英語!

アメリカ英語イギリス英語はいろんな点で異なっていることはご存じでしょうか?
我々日本人が学校で学ぶのは基本的にはアメリカ英語です。
そのため Harry Potter を読むためにはイギリス英語 (British English) に慣れる必要があります。

「違うって言っても発音が違うだけでしょ?」とお思いの方もいるかもしれませんが、日常的な単語がアメリカとイギリスで違ったり、一般的な単語なのに綴りが異なる単語も存在します。

And there, in the centre of the High Table, in a large gold chair, sat Albus Dumbledore.

Rowling, J.K.. Harry Potter and the Philosopher’s Stone (English Edition) (p.130). Pottermore Publishing. Kindle 版.

上の文章はダンブルドア先生がテーブルの中央に座っていたというシーンですが、
中央という意味の単語が centre になっていますね。
これは誤植でも綴りの間違いでもなく、アメリカ英語では center (中央、真ん中)と書くところを、
イギリス英語では centre とつづります。

他にも下記のような単語に違いがあります。

日本語イギリスアメリカ
colourcolor
ユーモアhumourhumor
守備、守りdefencedefense

defence は “Defence Against Dark Arts” = 「闇の魔術に対する防衛術」で度々出てくるので覚えておきましょう。

第1巻 Philosopher’s Stone の特徴

全巻で一番短い! と言っても・・・

Philosopher’s Stone はハリーポッターシリーズの中では一番短い作品です。
それでも総語数は7万7千語以上あるので、かなりの長文です。
中学、高校の教科書を合わせても約3万語なので、6年間で学んだ英語の倍以上の長さの文章を読むことになります。

……とは言え、不安に思う必要はありません
出てくる単語の種類は約3,800語であり、その内容は高校1年生までで習う単語と固有名詞で約90%
高校1年生レベルの英語力があれば、大体の内容は理解できます!

ちなみにこれらの情報は、何度かこのブログで紹介している『「ハリー・ポッター」Vol.1が英語で楽しく読める本』から引用しています。
こちらの本には難しめの単語の意味や、固有名詞の解説も書かれているので、英語でハリー・ポッターを読みたい方はぜひ手元に置いておくことをおすすめします。

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Chapter One(第1章)が最大の難所

日本語版を読んだことのある方なら想像つくかもしれませんが、”Harry Potter and the Philosopher’s Stone” はChapter One (第1章)を読むのが一番大変です。
バーノンおじさんたちの目線での文章なので、魔法や魔法使いも(ほとんど)出てきません。

また、伏線がたくさん張り巡らされているものの、初めて読む方には初めて読む固有名詞ばかりなので、頭がパンクしてしまうかもしれません。

そこで、私がおすすめしたいのが、– Chapter Two – The Vanishing Glass から読み始める方法です!
第2章になると何も分かっていないハリーの視点の文章になるので、1章よりも理解しやすい文章になります。また、ダーズリー家との会話シーンも多く、分からない単語が出てきても意味を推測しやすくなります。

もし、1章を少し読んでみて「自分には英語で読み進めるのは無理かも……」と思った方は、いっそ第2章から読み始めてみてはいかがでしょうか☺

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