ハリポタを読む前に知っておきたい「イギリスの学校制度」

読む前に知りたい学校制度 第1巻 Philosopher's Stone

このブログでは Harry Potter を英語で読んでみたいという方々へ向け、様々なアドバイスや読み進める際のポイントを解説しています。

今回は、ハリーポッターを読む前に理解しておきたい、「イギリス(イングランド)の学校制度」について解説します。

ハリーポッターを始めて読んだとき、こんな疑問を持たなかったでしょうか?

ミチコ
ミチコ

ハリーが11歳の誕生日にホグワーツ入学?中学校にしてはちょっと早くない?

しかもホグワーツは7年制の学校です。こんな学校がイギリスにはあるんでしょうか?

今回はそんな疑問にお答えします!

テライ
テライ

さっそく見ていきましょう!

イギリスの学校制度

学年の始まりは9月

When September came he would be going off to secondary school and, for the first time in his life, he wouldn’t be with Dudley.

Rowling, J.K.. Harry Potter and the Philosopher’s Stone (English Edition) (pp.33-34). Pottermore Publishing. Kindle 版.

ハリーポッター本文の中にも書かれている通り、イギリスの学校は9月Septemberに学年が始まります。

学校は9月初めに年度が始まり、7月半ばで年度が終わります。日本の小学校の夏休みと同じで、7月中旬から8月末までの1か月半が夏休み(summer holidays)となっています。

テライ
テライ

年度の境目だから夏休みの宿題はないみたいだよ、うらやましいね🤭

ちなみにハリーの誕生日は1980年7月31日、夏休みのど真ん中!
ハリー・ポッターシリーズは毎巻夏休みのハリーの誕生日の時期から始まるのがお約束になってます😊

イギリスの教育制度は「6 – 5 – 2 – 4制」

日本の教育制度は「6 – 3 – 3 – 4制」で次のように分けられています。

  • 6~12歳:小学校(6年間)
  • 12~15歳:中学校(3年間)
  • 15~18歳:高等学校(3年間)
  • 18~22歳:大学(4年間)

イギリスの教育制度は「6 – 5 – 2 – 4制」で次のように分けられています。

  • 5~11primary school(6年間)
  • 11~16歳:secondary school(5年間)
  • 16~18歳:sixth form(2年間)
  • 18~22歳:大学(4年間)

イギリスでは5歳~16歳までの11年間が義務教育になっています。

テライ
テライ

5歳から始まるから小学校(primary school) は11歳で卒業するよ

ミチコ
ミチコ

日本とは結構ちがうのね

義務教育後の sixth form は、卒業後の職業に向けた準備期間なので、生徒は履修科目を選択することができます。日本の高校と同じように大学へ向けた勉強も sixth form で行われます。

ホグワーツに行かなかったとしたら・・・?

Harry, on the other hand, was going to Stonewall High, the local comprehensive.

Rowling, J.K.. Harry Potter and the Philosopher’s Stone (English Edition) (p.34). Pottermore Publishing. Kindle 版.

これはホグワーツの手紙が来る前のハリーの様子です。

Stonewall High という local comprehensive に行く予定になっていると書かれていますね。イギリスの中学校(secondary school)は大きく分けて3種類あります。

  • public school
    私立学校で学費が必要。基本的に学費を払えば入学OK。特権学校。
  • grammar school
    公立学校で学費は無料。高度な教育を行うため、小学校の時の試験で好成績な人が入学。
  • comprehensive school
    公立学校で学費は無料。grammar schoolより入学しやすい。

イギリスでは小学校(primary school)の最終学年で試験があり、その成績に応じて grammar schoolcomprehensive school に行くのか振り分けられるそうです。

テライ
テライ

お金があって教育熱心な家庭だと public school に入学するみたいだね😅

ハリーポッターの中で名前が出てきた学校は次の通り。
Smeltings Academy:ダドリーが進学する public school
Stonewall High:ハリーが進学する予定だった comprehensive school
ハリーは public school には入れてもらえなかったようです……🙈

ミチコ
ミチコ

ここでもハリーが冷遇されてるのが分かるんだなぁ~

ホグワーツはどんな学校?

さて、イギリスの教育制度は「6 – 5 – 2 – 4制」との話でしたが、Hogwarts は7年の学校です。どの部分に該当するのでしょうか。

答えは secondary school(5年) と sixth form(2年)が合体した学校ということです。

私立学校は independent school とも呼ばれ、その中でも古くからある public school には、ホグワーツのように寄宿舎で生活する制度の学校が多いです。

ホグワーツはそんな伝統のある public school と同じ教育制度をとっているということですね。

ハリーが5年生の時(不死鳥の騎士団)に、 OWLs という魔法使いのための試験が出てきました。OWLsは進学先を決めるための試験でしたが、現実のイギリス学生たちも学業を続けるためには GCSE と言う試験を受けなければならないようです。

テライ
テライ

イギリスの子供たちが感情移入しやすいように作ってあるね😊

まとめ

今回は次のことを解説しました。

  • 学年の始まりは9月
  • イギリスの教育制度は「6 – 5 – 2 – 4制
  • ホグワーツは私立学校「public school」と同じ仕組み

作者のJ. K. Rowling は読者の子供たちが感情移入しやすいように、現代の教育制度に合わせた魔法学校を作りました。public school へのあこがれもあり、イギリスの子供たちはワクワクしながらハリーポッターを読めるのかもしれません。

テライ
テライ

それではまた次の記事で!🐸

↓↓Harry Potter を英語で読み進めるために、おすすめの本がこちら↓↓

コメント

タイトルとURLをコピーしました