このページでは初めて洋書を読もうとしている方へ向けて、挫折しないために最も重要なポイント3つについて解説します。一度洋書を読んでみようとして諦めてしまった方も、ぜひこのページを読んで再度チャレンジしてみてください!
そのポイントとは・・・
- テキトーに読む!
- 文章を日本語に訳さない!
- 単語をすぐに調べない!
どういうことか、以下で解説していきます☺
Harry Potter and the Philosopher’s Stone【電子書籍】[ J.K. Rowling ]
①テキトーに読む!
まず1つ目のポイントは心構え、
洋書を読むときはテキトーに、流れが分かればOKくらいの気持ちで読みましょう!
洋書の文章をすべて完璧に読もうとすると、絶対に挫折します。
文学者や語学研究者でもない限り、外国語である英語の文章を完璧に読む必要はありません。
8割くらい分かればOKくらいの気持ちで読みましょう。
特に Harry Potter のようにすでにストーリーを知っているものなのであれば、分からない文章は飛ばすくらいの気持ちで読んでしまって大丈夫です。漫画を絵だけ見て楽しむように、本の中の簡単なセリフだけ読み進める、そんな読み方でも良いと思います。
それくらいの軽ぅ~い気持ちで読んだ方が長続きするので、まずは半分でも理解できればOKくらいの気持ちで読んでみましょう!
はじめて読むときは半分でも理解できればOK!
まずは1ページ、読み通すことにチャレンジしてみよう!
②文章を日本語に訳さない!
英語の授業では、文章を1文ずつ英語から日本語に翻訳する読み方をしていたのではないでしょうか。英語の文法を勉強するときにはその読み方で良いのですが、洋書のように長文を読むときは、1文ずつ日本語に訳して理解しようとすると、かなりの時間がかかってしまいます。
日本語と英語では
・主語、述語の位置が違う
・修飾することばの位置が違うなど
文章の順番が大きく異なります。
例えば次の文章を見てください。
Mr Dursley always sat with his back to the window in his office on the ninth floor.
Rowling, J.K.. Harry Potter and the Philosopher’s Stone (English Edition) (p.3). Pottermore Publishing. Kindle 版.
この文章を日本語に翻訳しようとすると、
「ダーズリー氏は9階のオフィスで 窓に背を向けて いつも座っていた。」となって、順番を頭の中で入れ替える必要があります。このような短い文章ではまだ大丈夫ですが、長い文章になればなるほど頭がこんがらがってきます。
「英語を英語のまま理解しよう」とアドバイスする人もいますが、慣れないうちはかなり難しいと思います。私が初心者におすすめしたい方法は、「日本語に翻訳して、英語の順番で理解する」という方法です。
上の文章の例では「ダーズリー氏はいつも座っていた 窓に背を向けて 9階のオフィスで」と頭の中で理解するようにします。長い文章でも同じように、1文を翻訳するのではなく、前から順に英語の順番のまま理解するようにします。
この読み方を続けていくと、どんどん読むスピードも上がり、英語の理解力がどんどん成長していきます!
英語を読むときは、英語の順番のまま理解するようにしてみよう!
読む量が増えていけば少しずづ英語のまま理解できるようになるよ!
③単語をすぐに調べない!
最期に3つ目のポイント、「分からない単語をすぐに調べない」です。
「分からないことがあればすぐに調べなさい!」と教えられた人も多いかと思いますが、洋書を読む際にはそれがあだになることがあります。
まずは次の文章を読んでみてください。
Mrs Dursley was thin and blonde and had nearly twice the usual amount of neck, which came in very useful as she spent so much of her time craning over garden fences, spying on the neighbours.
Rowling, J.K.. Harry Potter and the Philosopher’s Stone (English Edition) (p.1). Pottermore Publishing. Kindle 版.
この中でどれくらい分からない単語があったでしょうか。
つまづきそうな単語にマークを付けてみましたが、次のような感覚ではないでしょうか。
青色=意味がうろ覚えの単語
黄色=ほぼ見たことない単語
赤色=初めて見る固有名詞
これらの単語を毎回調べようとすると、1ページを読み進めるために何時間もかかってしまい、Harry Potter などの洋書はとても読み切れません💦(最近の電子書籍では、単語を長押しするだけで意味が表示されますが、それでも読書のペースはガタ落ちしてしまいます)
何度も調べて読書のペースが落ちると、どれだけストーリーが面白くても、調べる作業で疲れて読書の楽しさが激減してしまいます……
そこで、洋書を読む際に意識してほしいのは、辞書で意味を調べず、単語の意味を推測しながら読むことです。
上の文章の例で、青色マーカーレベルの単語は、単語帳でもよく出てくる一般的な単語です。このレベルの単語はシステム英単語等の単語帳で勉強し、8割くらいは意味を理解できるようにしておきましょう。
上で出てきた単語の意味は、下記のとおりです。
- thin: 薄い、細い、やせた
- blonde: 金髪の(主に女性の髪の色を指す)
- amount: 量、額
- spent: 過ごした、使い果たした
- neighbours: 近所の人、隣人
- Mrs Dursley: ダーズリー夫人(ペチュニアおばさんのこと)
これを頭に入れて、もう一度先ほどの例文を見てみましょう。
Mrs Dursley was thin and blonde and had nearly twice the usual amount of neck, which came in very useful as she spent so much of her time craning over garden fences, spying on the neighbours.
Rowling, J.K.. Harry Potter and the Philosopher’s Stone (English Edition) (p.1). Pottermore Publishing. Kindle 版.
「Mrs Dursley (ペチュニアおばさん) は、(中略)ほとんどの時間を庭のフェンスを越えて craning, 隣の人を spying していた。」と書かれていますね。
ここまでくるとなんとなく意味を理解できるのではないでしょうか。
「spy はスパイだから spyingは調べるみたいな意味かな?」とか、「craning で庭の柵を越えているから覗き込むみたいな意味かな?」といった感じで推測できるかもしれません。
※ちなみにそれぞれの意味は、
craning: 首を伸ばして何かを見ること(工事車両のクレーン
spying: スパイ活動をすること、監視すること
また、この二つの単語が分からなくても、話の流れにはほとんど影響しないことも分かると思います。
ポイント1でも話したように、テキトーでOKなんです!
話の全体の流れが分かればOKの気持ちで読みましょう。
細かい単語にこだわらず、物語全体を楽しもう!
全部の単語を理解してなくても全然大丈夫!
システム英単語<5訂版> (駿台受検シリーズ)
まとめ
最後にもう一度、洋書や英語の長文を読むときは次のことを意識してみましょう!
- テキトーに読む!
最初は半分くらい分かればOK - 文章を日本語に訳さない!
英語の順番で文章を読もう - 単語をすぐに調べない!
分からない単語も意味を想像しながら読んでみよう
最初から完璧に読むことはどんな人でも難しいです。
少しずつ理解度を上げていく気持ちでチャレンジしましょう☺
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