yell, shout, scream… いろんな「叫ぶ」を理解しよう!

「叫ぶ」を表す英単語を学ぼう Harry Potter 読解

このブログでは Harry Potter を英語で読んでみたいという方々へ向け、様々なアドバイスや読み進める際のポイントを解説しています。

今回は、Harry Potterシリーズに頻繁に出てくる「叫ぶ・大きい声を出す」を表す単語について解説していきます。

yell や shout など、大きな声で話すことを表す単語は色々ありますが、それぞれ少しづつイメージが異なります。その違いを理解すると、小説で語られている状況を細部まで理解することができ、より魔法世界に没入することができるます!

今回解説する単語は下記の10個です。

  1. 大きい声を出す「叫び」
    • Shout
    • Yell
    • Bellow
    • Exclaim
  2. 悲鳴のような「叫び」
    • Scream
    • Cry
    • Shriek
    • Wail
  3. 吠えるような「叫び」
    • Howl
    • Roar

早速見てきましょう!

いろんな「叫ぶ」を表す英単語

Harry Potter の文章の中で、誰かが会話するときは次のように表されます。

It certainly seems so,’ said Dumbledore.

Rowling, J.K.. Harry Potter and the Philosopher’s Stone (English Edition) (p.11). Pottermore Publishing. Kindle 版.

このように ‘セリフ,’ said 登場人物. という書き方をされるのが基本です。

said だけだと単純に「言った」という意味ですが、大声を出したり感情が高ぶっているときは said の代わりに色々な単語が使われます。

今回はそんな said の代わりに使われる単語の中で、「叫ぶ・大声を出す」という意味の単語を集めました。少しずつニュアンスが異なるので、ここでまとめて覚えてしまいましょう。

大きい声を出す「叫ぶ」

ここでは単純に「大声で言う」という意味で使われることが多い単語を紹介します。

Shout

“Shout” は、大きな声で叫ぶ、話すという意味の動詞や名詞です。特に、興奮や怒り、命令、注意喚起の際に使われることが多い単語です。

Shout には特定の感情(恐怖、悲しみなど)は含まれず、単に「声の大きさ」を強調します。逆に言えば、どんな修飾語がついているかによって、色々な感情の「叫び、大声を上げる」に使えます。

‘Hurry up, boy!’ shouted Uncle Vernon from the kitchen.

Rowling, J.K.. Harry Potter and the Philosopher’s Stone (English Edition) (p.37). Pottermore Publishing. Kindle 版.

上の例文ではハリーに対して「(料理を)早くしろ!」と大声を出しています。すぐ後に自分のギャグで笑っているので特に怒っているわけでもなく、単に大声を出しただけなのでしょう。

Yell

Yell” は”Shout” よりややカジュアルで、怒りを伴うことも多い「大声を出す」という単語です。イライラして大声を出すときに良く使われます。「怒鳴る」という訳し方もされます。

テライ
テライ

Ronがよく yell しながら怒ってるよ

Bellow

Bellow” は「(太く深い声で)叫ぶ」というイメージです。命令的だったり、力強い声を指すことが多いです。1巻ではPeeves(ポルターガイストのピーブス)が夜中に外出しているハリーたちを見つけたときに “Bellow” で叫んでいました。

‘STUDENTS OUT OF BED!’ Peeves bellowed.

Rowling, J.K.. Harry Potter and the Philosopher’s Stone (English Edition) (p.171). Pottermore Publishing. Kindle 版.

テライ
テライ

全部大文字のセリフは全力の大声のときに使われるよ

Exclaim

Exclaim” は、喜び、驚き、感動、怒りなどの感情が突然湧き上がり、それが即座に言葉として発せられることを表します。

“Shout” や “Yell” と異なり、怒りだけでなくポジティブな感情驚きのシチュエーションにも頻繁に使われます。1巻ではまだ登場しない単語です。

悲鳴のような「叫び」

次に、悲鳴のような「叫ぶ」と言う意味の単語を確認してみましょう。

Scream

Scream” は「恐怖・驚きで鋭く高い声を出す」と言う意味です。これまでの単語とは違い「高い声で」という意味が追加されています。

特に “Scream” は恐怖や苦痛を伴う突発的で感情的な叫びの意味が強く、驚かされて「キャー!」と叫ぶときは大抵 Scream が使われます。

Cry

Cry” は「(悲しみや感情で)叫ぶ」という意味の単語です。「声を上げて泣く」という意味でも使われます。

ポイントは深い感情(悲しみや助けを求める声など)を含んでいるところです。 “cried for help” (助けを求めて叫ぶ)も良く使われる表現です。

‘You don’t mean – you can’t mean the people who live here?’ cried Professor McGonagall, (後略)

Rowling, J.K.. Harry Potter and the Philosopher’s Stone (English Edition) (p.14). Pottermore Publishing. Kindle 版.

上記のシーンはハリーがダーズリー家に預けられると知って、「この家に住ませるんですか!?」とマクゴナガル先生が叫んだシーンです。

テライ
テライ

マクゴナガル先生が感情的になるシーンでは結構 Cry が使われるよ

Shriek

“Shriek” は「鋭く高い声で叫ぶ」という意味の単語です。恐怖や驚きに特化し、音が高いのが特徴です。

第3巻「ハリーポッターとアズカバンの囚人」に出てくる「叫びの屋敷」は原作では “shrieking shack” と言います。「キャー、キー!」と言った声がずっと聞こえる屋敷だったんでしょう……。

Wail

Wail” は「悲しみや苦痛で長く泣き叫ぶ」という意味の単語です。感情が強く、長く続く悲しみや苦痛を表現です。泣き声と叫び声の両方の要素を持つことが多いです。

テライ
テライ

ネビルはよく Wail(泣き叫ぶ)しているよ

吠えるような「叫び」

最期に、吠えるような叫びについて確認してみましょう!ハグリッドが叫ぶときによく使われる単語です。

Howl

Howl” は「長く響く声で叫ぶ」という意味です。狼の遠吠えのような音を連想する表現で、悲しみ、痛み、怒り、または嘲笑を伴う場合に使用されます。

大声を出す手紙「吠えメール」は、原作では “Howler” と呼ばれています。映画にも登場していましたが、大広間に響き渡る声で「叫んで」いましたね🤣

Roar

Roar” は「獣のような低く大きな声で叫ぶ」という意味の表現です。威圧的で力強い印象を持ち、怒り、興奮、あるいは自然現象の大きな音に使われることが多い単語です。

Harry Potter の中では主に Hagrid(ハグリッド)が叫ぶときに使われます。ハグリッドは巨人の血も引く大男なので、どうしても大声を出すと獣の叫び声のようになってしまうのかもしれません。

‘CAR CRASH!’ roared Hagrid,

Rowling, J.K.. Harry Potter and the Philosopher’s Stone (English Edition) (p.58). Pottermore Publishing. Kindle 版.

上記のシーンはバーノンおじさんに対して「ポッター夫婦が交通事故で亡くなっただと!?」とハグリッドが激怒するシーン。

テライ
テライ

Hagrid が大声を出すと大体 Roar になりがち

まとめ

いかがでしたか?
「叫ぶ」という単語一つをとってもかなりのバリエーションがあることが分かったのではないでしょうか。下に一覧表にしているので、迷ったときはこちらで確認してみてください。

では、次の記事もお楽しみに!

単語意味ニュアンス
Shout感情を込めて大声を出す怒り、興奮、注意喚起など、声の大きさを強調する
Yell怒りや興奮で大声を出す“Shout” よりカジュアル。怒りや命令を伴うことが多い
Bellow太く深い声で叫ぶ命令的で力強い声を指すことが多い
Exclaim突然感情的に叫ぶ喜び、驚き、怒りなどを瞬間的に言葉で表現する。ポジティブな感情にも使われる
Scream恐怖・驚きで鋭く高い声を出す突発的で感情的(恐怖や苦痛を伴う)
Cry悲しみや感情で叫ぶ深い感情(悲しみや助けを求める声など)を含む。
Shriek鋭く高い声で叫ぶ恐怖や驚きに特化し、音が高いのが特徴。
Wail悲しみや苦痛で長く泣き叫ぶ泣き叫ぶ。感情が強く、長く続く悲しみや苦痛を表現。
Howl長く響く声で叫ぶ狼の遠吠えのような音を連想。悲しみ、痛み、怒り、または嘲笑を伴う場合に使用。
Roar獣のような低く大きな声で叫ぶ威圧的で力強い印象を持ち、怒り、興奮、に使われることが多い。

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