PR

過去形と過去進行形の違い|「〜した」と「〜していた」を使い分ける

ハリポタで学ぶ英文法:「~した」と「~していた」 5. 英語学習Tips

このブログでは Harry Potter を英語で読んでみたいという方々へ向け、様々なアドバイスや読み進める際のポイントを解説しています。

「ハリポタで学ぶ英文法」の基本の文法 / 時制の単元です(シリーズの目次)。今回は過去形と過去進行形の違いを扱います。

日本語にすると「〜した」と「〜していた」。並べれば違いは分かるのに、英語にしようとするとどちらを選べばいいのか急に迷う——よくあるつまずきです。

実は、この2つは物語の地の文で並んで出てきます。小説は「背景」と「出来事」を交互に書くものだからです。原書の一文で見ると、違いが一発で分かります。

テライ
テライ

ちがいは「時間の幅があるかどうか」だけです🕰️

2つの過去のちがいは「幅」

いちばん短い説明はこれです。

  • 過去形(walked / went)… 点。起きて、終わったこと
  • 過去進行形(was walking)… 線。その時、途中だったこと

過去進行形は「動いている最中」を表すので、その前後があることを含んでいます。だから物語では、舞台の背景を描くときに過去進行形、そこで起きた出来事に過去形、という使い分けになります。

ハリポタの一文で見てみる

1巻16章、マクゴナガル先生がハリーたちの話を聞いて驚く場面です。1つの文に両方が入っています。

【原書使用例🧙】

Whatever Professor McGonagall had expected, it wasn’t that. The books she was carrying tumbled out of her arms but she didn’t pick them up.

Rowling, J.K.. Harry Potter and the Philosopher’s Stone (English Edition) (p. 281). (Function). Kindle Edition.

訳:「マクゴナガル先生が何を予想していたにせよ、それではなかった。抱えていた本が腕からこぼれ落ちたが、先生は拾おうともしなかった」

なぜ was carrying と tumbled が同じ文にあるのか

役割がはっきり分かれています。

  • was carrying(抱えていた)… ずっと続いていた状態=背景
  • tumbled(こぼれ落ちた)… その瞬間に起きたこと=出来事

本を抱えていたのは、落ちる前からずっと続いていたことです。一方「落ちた」のは一瞬。だから前者は線、後者は点。英語はこれを動詞の形で描き分けています。

もし「抱えていた」の部分まで過去形にすると、本を持っていた時間の長さが消えて、ただの出来事の報告になります。過去進行形は、その場面に時間の厚みを与えるための形なのです。

作り方と使い分け

作り方は was / were + -ing だけ

  • 主語が I / he / she / it → was + -ing
  • 主語が you / we / they → were + -ing

迷うのは was か were かだけです。上の表のとおりですが、ひとつだけ注意。you は相手が1人でも were です。ここだけ例外だと覚えておけば、あとは迷いません。

使い分け① 「〜していたとき、〜した」

いちばんよく出る組み合わせです。長いほうが進行形、割り込むほうが過去形。

  • While I was reading, the phone rang.
    (読んでいたとき、電話が鳴った)

使い分け② 終わったことには過去形

yesterday / last year のように「終わった時」が示されていたら、過去形です。進行形にはしません。

  • ◯ We moved the office last year.
  • △ We were moving the office last year.(文としては正しいが、「去年は引っ越しの最中だった」という別の意味になる)

例文でもう2つ確認

例文① 場面の背景を描く

  • When I arrived, a man was standing at the door. He looked tired and had a large bag.
    (私が着いたとき、男の人がドアのところに立っていた。疲れた様子で、大きなかばんを持っていた)

ここでは was standing(立っていた)だけが進行形です。私が着いた瞬間、男の人はすでに立っている最中だったからです。続く looked(見えた)と had(持っていた)は、動きではなくそういう状態だったという説明なので過去形になっています。

「見える」「持っている」「知っている」のような状態を表す動詞は、ふつう進行形にしません。ここは覚えておくと便利です。

例文② だんだん変わっていくこと

  • Our team was becoming busier every week.
    (私たちのチームは、週を追うごとに忙しくなっていった)

was becoming は「なりつつあった」。まだ途中で、これからも進んでいくという含みがあります。
もし became(過去形)なら「忙しくなった」と言い切ってしまい、変化の途中という感じが消えます。

この「〜しつつある」は、ビジネスでもよく使う形です(The market was changing. など)。

TOEIC形式で確認してみる

Part 5と同じ4択です。「幅があるか、終わっているか」で選んでください。

  1. While the technician _______ the machine, the power suddenly went out.
    (A) inspects (B) was inspecting (C) has inspected (D) inspect
  2. When I called the office, Ms. Lee _______ with a client.
    (A) meets (B) has met (C) was meeting (D) meet
  3. Last year, the company _______ its headquarters to Osaka.
    (A) was moving (B) moved (C) is moving (D) moves

解答と解説

1. 正解 (B) was inspecting
点検している最中に停電が割り込みました。長いほうが進行形、割り込むほうが過去形(went out)。引用文の was carrying と tumbled の関係とまったく同じです。

2. 正解 (C) was meeting
電話をかけた時点で、面談はすでに進行中でした。

3. 正解 (B) moved
Last year という「終わった時」が示されているので過去形。移転はすでに完了しています。(A) を選ぶと「去年は移転の最中だった」という別の意味になります。

テライ
テライ

「終わった時」を示す言葉があれば過去形。これが決め手です😊

もっと問題を解きたい人へ

時制はまとめて解くと違いが体に入ります。1問ずつ考えるより、同じ形を何十問か続けるほうが早く慣れます。

[音声DL] TOEIC L&Rテスト 文法問題 はじめの400問(TEX加藤)

↓この記事で引用した原書はこちら↓

Harry Potter and the Philosopher’s Stone (English Edition)

まとめ

この記事の要点

  • 過去形は「点」、過去進行形は「線」
  • 物語では背景が進行形、出来事が過去形
  • 作り方は was / were + -ing だけ
  • yesterday / last year があれば過去形
  • 「見える」「持っている」など状態の動詞は進行形にしない

この2つが区別できると、物語の場面が立体的に読めるようになります。背景と出来事が、動詞の形だけで描き分けられていることに気づけるからです🕰️

続けて学ぶ

コメント

タイトルとURLをコピーしました