このブログでは Harry Potter を英語で読んでみたいという方々へ向け、様々なアドバイスや読み進める際のポイントを解説しています。
「ハリポタで学ぶ英文法」は、文法のルールを、ハリー・ポッターの原書に実際に出てくる一文で覚えなおすシリーズです📚️ 基本から発展までの文法を、教科書と同じように単元ごとに体系的にたどれるようにしています(シリーズの目次)。
今回は基本の文法 / 時制の単元から、三人称単数の sを扱います。いちばん基本の項目ですが、久しぶりに英語をやり直すとき、つまずきやすいのがここです。
「he の後ろは s を付ける」とだけ覚えていると、will のうしろで s を付けてしまったり、否定文で s を付けたままにしてしまったりします。仕組みから整理すれば、迷わなくなります。

やさしい項目から始めます。ここが固まると、後がぐっと楽になります😊
「三人称単数」という言葉が、まず分かりにくい
文法用語が壁になっているだけ、ということがよくあります。まずここをほどきます。
一人称・二人称・三人称
- 一人称… 話している自分(I / we)
- 二人称… 話し相手(you)
- 三人称… それ以外の全部(he / she / it / Tom / my sister / dog / tree …)
つまり三人称とは、「自分でも相手でもない、話題にしているもの」です。人だけでなく、物でも出来事でも三人称です。
「単数」は1人・1つ
単数=1つ、複数=2つ以上。
この2つを組み合わせると、「三人称単数」=「自分でも相手でもない、1人(1つ)のもの」になります。
そして主語がそれに当てはまるとき、現在形の動詞に s が付く——これが今回のルールです。
ハリポタの一文で見てみる
2巻2章、屋敷しもべ妖精のドビーがハリーに警告する場面です。
【原書使用例🧙】
He is too great, too good, to lose. If Harry Potter goes back to Hogwarts, he will be in mortal danger.’
Rowling, J.K.. Harry Potter and the Chamber of Secrets (English Edition) (p. 16). (Function). Kindle Edition.
訳:「ハリー・ポッターは偉大すぎ、善良すぎて、失うわけにはいかないのです。もしハリー・ポッターがホグワーツに戻れば、命に関わる危険にさらされます」
goes には s、will be には s が付かない
この一文には、同じ「ハリー」を主語にした動詞が2つ入っています。ところが片方にだけ s が付いています。
- If Harry Potter goes … → s が付く
- he will be … → s が付かない
主語はどちらも三人称単数なのに、なぜ違うのか。理由はうしろの be に will が付いているからです。
will のような助動詞のうしろは、いつでも動詞の原形——s が入る余地がありません。
ここが「he だから s」と丸暗記していると間違えるポイントです。s が付くかどうかは、主語だけでは決まりません。
s が付く・付かないの見分け方
覚えることは3つだけです。
ルール① 現在形のときだけ
s が付くのは現在形だけです。過去形には付きません。
- He goes to work by train.(現在 → s あり)
- He went to work by train.(過去 → s なし)
ルール② 助動詞のうしろは必ず原形
will / can / must / should などのうしろは、主語が何であっても原形です。引用文の will be がまさにこれでした。
- ◯ He can speak English.
- ✕ He
can speaksEnglish.
ルール③ 否定文・疑問文では does が s を引き受ける
これがいちばん間違えやすいところです。does に s が移るので、動詞のほうは原形に戻ります。
- ◯ He does not go to work on Sundays.
- ✕ He
does not goesto work on Sundays.
does が出てきたら、うしろの動詞に s は付けない——そう覚えると整理しやすくなります。
例文でもう2つ確認
例文① 主語が複数なら s は付かない
- The trains run every ten minutes.
(電車は10分おきに走っている) - The last train leaves at midnight.
(最終電車は夜中の12時に出る)
1文目の主語 The trains は何本もの電車=複数なので、run に s は付きません。2文目の The last train は1本=三人称単数なので、leaves に s が付きます。
主語が人でなくても、1つなら s が付く。ここが「he = s」で覚えていると抜け落ちる部分です。時刻表や決まりごとは現在形で書かれるので、三単現の練習にうってつけです。
例文② does のうしろは原形
- This shop does not open on Sundays.
(この店は日曜日には開いていない)
主語の This shop は三人称単数なので、does に s が入っています。そしてそのうしろの open は原形のまま。ルール③がそのまま出ている形です。
✕ This shop does not opens on Sundays. のように、s を2か所に付けてしまうのがよくある間違いです。「does が出てきたら、うしろの動詞に s は付けない」を思い出してください。
TOEIC形式で確認してみる
TOEICのPart 5(短文穴埋め問題)と同じ4択の形にしました。ビジネスの文脈になっています。
- The new branch _______ at 9 A.M. every weekday.
(A) open (B) opens (C) opening (D) to open - Mr. Sato does not _______ the Friday meetings.
(A) attends (B) attending (C) attend (D) attended - The manager will _______ the report tomorrow morning.
(A) reviews (B) reviewing (C) review (D) reviewed
解答と解説
1. 正解 (B) opens
主語 The new branch は1つの支店=三人称単数。毎日の決まったことを表す現在形なので s が付きます。
2. 正解 (C) attend
does がすでに s を引き受けているので、動詞は原形。ルール③です。(A) attends を選びたくなりますが、s が2つになってしまいます。
3. 正解 (C) review
will のうしろなので原形。ルール②で、引用文の will be とまったく同じ形です。

does が出てきたら、うしろの動詞に s は付けない。これだけで2番のような引っかけを避けられます👍️
もっと問題を解きたい人へ
三単現は「知っている」と「とっさに選べる」の差が大きい項目です。やり直しなら、やさしい問題集を1冊通すのがいちばん近道です。
[音声DL] TOEIC L&Rテスト 文法問題 はじめの400問(TEX加藤)↓この記事で引用した原書はこちら↓
Harry Potter and the Chamber of Secrets (English Edition)まとめ
この記事の要点
- 三人称=自分でも相手でもないもの。人でなくても、1つなら s が付く
- s が付くのは現在形のときだけ(過去形には付かない)
- will / can のうしろは必ず原形
- 否定文・疑問文は does が s を引き受けるので動詞は原形
- 合言葉は「does が出てきたら、うしろの動詞に s は付けない」
三単現が自動で出るようになると、英文を読むときのつまずきが目に見えて減ります。まずはここからいきましょう📚️
続けて学ぶ
原書を読み始める前の準備については、英語でハリー・ポッターを読むメリット6選もあわせてどうぞ📚️



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